【結論:ロンドンは日々多様化している】
ロンドン観光の楽しみの一つとしてミュージカル鑑賞があります。
定番から前衛的なものまで、毎日世界最高のエンターテイメントを観ることができます。
どれを観ようかと色々考えを巡らせるのは楽しいですよね。
howtogetlostineurope.hatenablog.com
定番の4作品については以前記事しています。気になったら読んでみてください(*^-^*)
今回はミュージカルの定番、代名詞とも言えるレ・ミゼラブルのあらすじと人物を簡単にまとめます。
Wikipediaや他のブログの記事だとあらすじが長すぎてなかなか読む気になれない人に向けて「5分程度で物語の大筋を理解してしまおう!」という試みの元に書いてみようと思います。
まずは主な登場人物から。基本的にはこの6人さえおさえておけば大丈夫です。
【主な登場人物】
ジャン・バルジャン … 主人公。
パンを盗んだだけで重刑を課せられ服役→出所後、保護観察→嫌になって逃走→市長。
ファンテーヌの死後、コゼットの養父となる。
保護観察中に逃走したため、ジャベールに常にストーカーされる羽目に。
ジャベール … 刑務官→警部。
刑務官時代、囚人のジャン・バルジャンを知っており、市長になった彼を逃亡犯と疑い付きまとう。
最後はジャン・バルジャンに執拗につきまとう自分に嫌気がさして投身自殺。
ファンテーヌ … 工場勤務→娼婦。
娘を遠い町の宿に預け、自身は工場で働くが問題があり解雇→生活のために娼婦に。
病床でジャン・バルジャンに「娘を宜しく」と頼んで死ぬ。
物語の序盤でさっさと退場。
コゼット … ファンテーヌの娘。
幼少時は遠い町の宿でこき使われていたが、母ファンテーヌの死後、お金持ちになったジャン・バルジャンに引き取られてイイトコのお嬢様になる。
パリでマリウスと恋に落ち、すったもんだの末結婚。
マリウス … コゼットの彼氏→夫。
イイトコのお坊ちゃんだが何故か革命運動に参加する。
政府と闘争の最中、大怪我を負って重体となるがジャン・バルジャンに救われて回復する。
街で見かけたコゼットに一目惚れし、革命後に結婚。
エポニーヌ … コゼットの幼馴染。
コゼットが幼少時に預けられていた宿屋の娘で元お嬢様風。
コゼットが去ってからは両親の違法な経営が警察によって暴かれ、思春期を街の片隅で過ごす。
前からマリウスのことが好きだったが身分違いの恋と理解しており、コゼットとマリウスの気持ちを悟ると二人の仲を取り持つような行動を取る。結局悪役になり切れないイイコ。
【話のあらすじ・主な流れ】
①ジャン・バルジャンが刑期を終えて出てくる。
②数日に一度役所に身分証を見せに行かなければならない人生に嫌気がさし、逃走。
③何か知らないがいつの間にか市長にまで成り上がる。
④ファンテーヌが職場を解雇されたところにジャン・バルジャンが遭遇し、助ける。
⑤ファンテーヌは生活に困って娼婦に成り下がるが、貴族に下手な対応をして刑務所送りにさせられそうになる。そこにまたジャン・バルジャンが登場し、何とかとりなしてファンテーヌを介抱する。
⑥「娘を遠い町に預けてるの。よろしく」とジャン・バルジャンに頼んでファンテーヌ死ぬ。
⑦奴隷のように扱われていたコゼットをジャン・バルジャンが救出。
⑧コゼット、美しく成長する。街で見かけたマリウスに恋をする。いつの間にか両想いに。
⑨だけどマリウスはボンボンなのに革命運動に身を投じるアホな人。
⑩革命運動仲間の友人達がバッタバッタ倒れていく中、瀕死の状態のマリウスをジャン・バルジャンが救出し、しつこく追ってきたジャベールを振り切って違う街で何とか生き延びる。
⑪コゼットとマリウスめでたく結婚。おめでとう。
⑫二人の結婚を見届けたジャン・バルジャンはファンテーヌに導かれ天に召される。
レミゼは全編歌のミュージカル。台詞らしい台詞はなく、全てにメロディーがつきます。
実際にミュージカルを観劇する前に上記のようなあらすじをしっかり覚えておく、またはハリウッド映画を覚えるまで見ておくといいと思います。
ハリウッド版はコゼットが『マンマ・ミーア!』のアマンダ・セイフライドだったり、
マリウスが『ファンタスティック・ビースト』のエディ・レッドメイン(ニュート)だったり、
ファンテーヌが『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイだったり、
ジャン・バルジャンが『グレイテスト・ショーマン』のヒュー・ジャックマンだったりと
豪華な顔ぶれで迫力があります(*^-^*)
台詞を聞き取るのはかなり難しいですが、観劇前に劇中の歌の歌詞を頭に入れておけばもっと話に引き込まれます。
3月にロンドンのクイーンズシアターで観たレミゼは評判通りいい作品でした。
ミュージカルがお好きな方は是非、前方中央の良席で観て欲しいです。
ですが一つ、個人的に衝撃を受けたことがありました。
コゼットが幼少期はアジア人(中華系か東南アジアぽかった)で、成長したら黒人になったことです。
写真の左が2019年3月現在のエポニーヌ、右がコゼットです。
いや~、時代が変わったんですね(;^ω^)
つい10年くらい前まではブロードウェイミュージカルのレミゼの主人公に有色人種をキャスティングするなんて考えられなかった。
幼少期のコゼット役の子は凄く歌が上手で声も可愛くて特に好きになりました。
観劇しながら「アジア人がコゼットだわ!素晴らしい!」と思っていたら、成長して黒人女性になってもっと衝撃が走りました。
白人だろうと黒人だろうとアジア人だろうと混血だろうと、人は人ですから。
一人の人間として舞台で輝けるチャンスを同等に与えられるのは当然のこと。
今までが普通じゃなかった( ^ω^)・・・
白人優位で厳しいオーディションの中勝ち抜いた彼女は本当に凄いし、これからミュージカル女優を目指す若い人達の励みになりますよね。
日々多様化する価値観の中でも、こういうことができる柔軟さがロンドンにはある。
それが分かっただけでもイギリスに行ってよかったと思えました(*^-^*)
個人的にはエポニーヌの子の歌が凄く好きでした。
もちろん技術や声量や声の使い方なんかは格別だけど、感情がぐわーっと伝わってくる感じ。
好きなのに思いが届かない、好きな人に好きな人がいるという悔しさと切なさを伝えるのが特に上手だったんだと思います。
登場人物の歌それぞれにいろんな思いや複雑な感情があって、観ている側にもきっと「何か分かる…」という場面があるのがレミゼです。
「今度イギリスに行くときは大事な人とレミゼを観劇できたらいいな」と思わせてくれる作品でもありました。1万円を払ってでも観る価値は十分にありますよ( ´∀`)bグッ!